【判決が出ました】
先週16日、私たちが日野市に対し提起していた住民訴訟(東京地裁令和2年(行ウ)第180号)の判決が出ました。
主文は、
1 本件訴えを却下する。
2 訴訟費用のうち、補助参加により生じた費用は補助参加人の負担とし、その余の費用は被告の負担とする。
でした。
却下判決でした。
その理由は、要するに、日野市が組合に対し、2012(平成24)年度以降の助成金の返還を請求したことで、原告らが求めている内容(日野市から組合への請求)が実現したため、この裁判が不要となったから。です。
日野市の酷い訴訟態度や、日野市が組合に返還請求を行った背景については、私の9月15日の投稿
(https://www.facebook.com/toshiki.yamaguchi.779/posts/3102519693214868?locale=ja_JP)
を見ていただければと思います。
もう一度簡単に説明します。
日野市は、この訴訟の中で、日野市の負ける範囲、つまり、組合が日野市に返還する金額をできるだけ小さく小さくすることだけを目標として訴訟活動を行ってきました。そんな日野市に負けないよう、我々は粘り強く調査を行いました。そのような我々の活動によって、助成金の不正が少しずつ明るみに出るにつれて、日野市は、少しずつ主張を後退させていきました。
日野市は、負けを小さくするように頑張っていましたが、裁判所から請求認容判決(我々の勝訴判決)が示唆され、結審見込みが告げられると、日野市は敗訴判決を免れるため、組合に対し、請求書を送り、形式的に請求を行いました。
本日時点で、騙し取られた助成金は戻ってきていません。
こんなことをしてきた日野市のことは、全く信用できないし、許せません。
日野市は、今回の判決について、判決が出た当日に、「勝ちました」と言わんばかりのプレスリリースを出しています。しかし、上に書いたような経緯を隠しています。それだけでなく、判決文そのものを公開していません。
なので、ここで公開します。お読みください。
判決文で裁判所も認定していますが、日野市が、組合に対し、請求を行ったのは、我々の訴訟活動による結果です。2ヶ所(11頁1行目以降と12頁15行目以降)でそのように書かれています。
ここまでの認定をされているのに、却下判決となってしまったことは悔しくてなりません。ただ、地方自治法の解釈として、却下判決以外無いってことも無いと思うので、その点は裁判所の判断に不満を持っています。なので、控訴することになると思います。
このような経緯と、今回の判決内容を、広く皆さんに知ってもらいたいです。
是非、シェアしてください。力を貸してください。
よろしくお願いいたします。
日野市に対する住民訴訟が結審しました。
9月14日に、日野市に提起している住民訴訟の内の1つが結審しました。
「日野市が、日野市内の川辺堀之内土地区画整理組合に支給した助成金は不正な申請によって騙し取られたものなので、日野市は返還請求せよ」ということを求める裁判です。
法律上は、日野市に返還請求を求めるものですが、当然ながら、我々住民としては、騙し取られた助成金を取り戻すことが目的です。ここ、ポイントです。
この訴訟を提起したのは、2020年5月です。この訴訟の序盤、日野市は、「川辺堀之内土地区画整理組合への助成金は不正なものではないから、日野市は返還請求しない」と主張していました。しかし、実際には、この助成金は騙し取られたものでした。皆さんご存知のとおり、2021年2月、日野市の元副市長が逮捕された(その後有罪判決確定)のですが、その被疑事実が、正に、この助成金の不正受給(詐欺)だったのです。つまり、日野市は、元副市長が逮捕されるような事態だったのにもかかわらず、「助成金の不正受給は無かった」と主張していたのです。
元副市長が逮捕された被疑事実は、平成30年度の助成金の不正受給でした。当然、それ以前の助成金も不正受給だったのではないかという疑念が生じます。元副市長と共に逮捕、起訴された人の刑事裁判では、平成24年度から不正受給をしていたという話も出てきました。しかし、日野市は、私達の裁判で、「平成30年度の助成金だけが不正受給だった。それ以前のものは不正ではない」と主張していました。助成金を騙し取った本人が「不正受給していた」と言っていたのに、日野市は「不正受給ではない」と主張していたのです。
許せないというより、もはや意味不明でした。日野市が何を守ろうとしていたのか、全く理解できませんでした。
私達は、日野市に対し、「不正受給が無かったというのであれば、不正受給が無かったと判断した根拠資料を出せ」と要求しましたが、日野市はそれを拒否しました。そのため、私達は、自分たちの手間と時間とお金を使い、資料集めを行いました。その結果、平成24年度以降、助成金の不正申請が行われていたことを示す資料が出てきました。私達がその資料を提出したところ、裁判官は、不正受給があったという心証を抱いていました。他方、日野市は、平成24年度と平成25年度の助成金は不正受給ではないと主張していました。
日野市が何を守りたいのか、だんだんと分かってきました。
今年6月の裁判期日の際、裁判長が、かなり明確に、不正受給だと認める方向の心証開示を行いました。そのまま進めば、私達住民が勝訴し、日野市は敗訴します。法律上、日野市は、川辺堀之内土地区画整理組合に対する請求(※後で細かく説明します)をする義務を負います。
そこで、日野市はとんでもない手を打ちました。
結審が予定されていた7/18の裁判期日の直前に、日野市が、川辺堀之内土地区画整理組合に対し、請求書を送付したのです。
請求書を送ったなら良いではないかと思うかもしれません。しかし、違います。その請求書は、支払期限すら切られていない形だけのものでした。
そして、日野市は、7/18の裁判でこう主張しました。
「日野市は、川辺堀之内土地区画整理組合に請求を行いました。請求を行ったので、原告の訴えを却下してください。」
川辺堀之内土地区画整理組合の代理人もこう言いました。
「日野市の言うとおり、原告の訴えを却下してください。」
私は法廷で怒ってしまいました。裁判長はドン引きしていました。私達は、日野市が騙し取られた助成金を取り返すために裁判をやってきました。それなのに、日野市は、「請求書1本送ったのだから、原告の訴えを却下してください」と言うのです。
日野市が何を守りたいのか、その時にはハッキリわかりました。日野市は、税金や、行政の適法性を守りたいのではない。日野市が守りたいのは、川辺堀之内土地区画整理組合と「市民に勝訴した」という日野市の名誉なのだと、ハッキリと理解しました。
9/14の結審の時点で、川辺堀之内土地区画整理組合は、日野市の請求に応じていません。応じるとも言いませんでした。これから検討するということでした。日野市が騙し取られた助成金は、まだ返ってきていません。
この住民訴訟で、原告の住民が勝訴した場合、日野市は、川辺堀之内土地区画整理組合に助成金の返還請求をする義務を負います。もし、川辺堀之内土地区画整理組合がその請求から2ヶ月以内に返還しなかった場合には、日野市は裁判をすることが義務付けられています。そして、その裁判で、川辺堀之内土地区画整理組合は、不正受給であることを争うことはできません。
私達は、騙し取られた助成金を取り返すためには、この強力な効果が必要だと考えていました。
しかし、日野市と組合は、この効果が生じることを防ぐために、請求書を送り、訴えの却下を求めました。住民訴訟の制度上の欠陥を突く、とんでもない手段です。
私は、18万7000人の日野市民の皆さんに、このことを知ってほしいです。
住民訴訟で、「不正受給ではない」と散々主張して組合をかばい続けた挙句、請求書1本送っただけで、「住民の訴えを却下してください」と主張する、日野市の態度がとても許せない。
このような日野市の態度を、市民の人たちに知ってほしい。なので、【拡散希望】なのです。
日野市が騙し取られて、未だ返還されていない助成金の額は、2億9500万円です。遅延損害金を含めると、4億円に届こうかという金額です。市民1人当たり2000円以上の金額です。それだけの金額があれば、いろんなことができます。
このような裁判や、日野市の態度が市民に知られないままでは、日野市は、組合への請求を取りやめてしまうかもしれません。そんなことは絶対に防ぎたい。
絶対に防ぎたい!!!
なので、多くの人に知ってほしい。
私達は、市民30名と弁護士5名の弱小訴訟団です。発信力、広報力が全く足りません。何とか多くの人に知ってもらいたいです。
これを読んでくださった皆さん一人一人のお力をお借りして、一人でも多くの人に知ってほしいです。もちろん、日野市民以外の人たちにも知ってほしいです。
どうか、力を貸してください。この投稿をシェアして、拡散にご協力ください。
興味のある人は、何でも聞いてください。喜んでいろいろお話します。省いて省いてこの分量ですので、話せることがいっぱいあります。
さすがに長くなりすぎたので、この辺で。